OZIOの動物 – 勉強家のナマケモノ
ナマケモノの知られざる一面を描いた、勉強家のナマケモノ。
遠くから見ると線だけのシンプルなデザイン。
手描きの線はあえて整えず微妙なニュアンスを加えています。不規則な線はナマケモノが住む森の中を表し、ナマケモノが普段は木陰に隠れひっそりと生活していることをイメージし描きました。
近づくと本を読むナマケモノに出会える仕掛け。
右下の隅には読み終えた本が一冊。
刷色や革の色、ナマケモノの持つ本の色で、表情がとても変わる柄です。
ナマケモノはとてもゆったりした動きなので、ナマケモノという名前がついたそう。
環境によって体温が変わる変温動物であるナマケモノ。
体温の上昇を防ぐためにゆっくりゆっくりと動きます。
1分間で進める距離はおよそ2m。
食事を消化するために2週間以上かかり、排泄は週に一度。
本当にエコな生き物です。
一日中ぶら下がっているのはエネルギーの消費を最小限に抑えるため。
ほぼ一生を木の上で過ごしているのですが、天敵に襲われる危険がありながら地面に降りて排泄するそう。それはナマケモノが隠れるために必要な植物の成長に、ナマケモノの糞が必要だからと言われています。自らを守るための行いを命がけで積み重ねてきたから、猛者揃いのジャングルで、絶滅せずに今日まで生き残ることができたとも言えます。天敵に襲われてしまったとき、戦う術をナマケモノは持たずあっさりと死を受け入れることもあるそうです。
他の動物と争うことはせず、我が道をいくナマケモノ。
自身に合った方法で進化を遂げてきました。
にっこりと笑ったような表情やゆっくりとした動きの中に、とてつもない強さと賢さを秘めた動物ですね。
永遠に続くと思っていた日常が、変わってしまった今。
この現状に右往左往していますが、新しい日常を楽しく自分らしく生きるために、ナマケモノや自然がヒントをくれるような気がしませんか。
ぶら下がりながらひたすら本を読む、全然なまけていない勉強家のナマケモノ。
さて今日は木の上でどんな本を読むかな